CARTが今年も日本にやって来た!CART FedEX Championship Series第3戦Bridgestone Potenza 500は4月25日−27日にわたり、栃木県茂木町のツインリングもてぎで開催された。26日には公式予選が行われ、練習走行から好調な走りを見せていたトヨタユーザーのブルーノ・ジャンケイラ(チップ・ガナッシ・レーシング)がその勢いのままポールポジションを獲得した。2番手にはトニー・カナーン(モー・ナン・レーシング)、3番手にはポール・トレイシー(チーム・グリーン)とホンダ勢が続き、日本勢最高位は高木虎之介の(ウォーカー・レーシング)11位で、中野信治(フェルナンデス・レーシング)はセッティングに苦しみ18番手に沈んだ。翌27日はスッキリした春の青空の元で決勝レースが行われた。レースは高木選手が大活躍、序盤からハイペースを維持して次々に先行の車をパス、会場の満員の観客を大いに盛り上げてくれた。その一方で、レースはシビアな面も見せ、タウンゼント・ベルのクラッシュや中野選手の脱輪などで多くのイエローコーションが出され、リタイヤも8台に上った。そんな中、常に上位に位置し、トップを窺っていたブルーノ・ジャンケイラがアレックス・タグリアーニ(フォーサイス・レーシング)の追走を振り切って優勝、見事ポール・トゥー・ウインを飾った。3位は1周遅れでダリオ・フランキッティ(チーム・グリーン)。高木選手はレース終盤にはトップのジャンケイラを先行し、寄せつけない走りで会場を沸せ続けたが、中盤に他ピットの器物踏みつけによるペナルティーを受けてしまったために優勝争いから脱落、結果は2周遅れの8位だった。表彰台も狙えただけに惜しいレースではあったが、十分パフォーマンスは誇示出来たと言えよう。中野選手は予選から続いていた車のトラブルが解決せず苦しいレースを強いられたが、他車の脱落にも助けられ、結果10位と、2戦連続のポイント獲得となった。一方、日本開催で地元優勝を悲願としていたホンダとトヨタは泣き笑いが分かれてしまった。ジャンケイラの優勝により国産メーカー初の優勝となったトヨタは同時にフォードのもてぎ5連覇を阻むことにもなった。一方でフランキッティの3位が最高のホンダは今季で撤退を決めているためとうとう地元での優勝を飾れなかったことになる。CARTは5月末のインディ500参加者のためにこれから1ヶ月に渡る休養に入る。次戦は6月2日、ウイスコンシン州ウエストアリスのThe Millwaukee Mileオーバルコースで行われる。
第3戦の決勝結果 1 ブルーノ・ジャンケイラ チップ・ガナッシ・レーシング 2:00.05.882 ローラ・トヨタ 2 アレックス・タグリアーニ フォーサイス・レーシング 2:00.18.164 レイナード・フォード 3 ダリオ・フランキッティ チーム・グリーン 1 lap レイナード・ホンダ 4 パトリック・カーペンティア フォーサイス・レーシング 2 laps レイナード・フォード 5 ミチェル・ジョルディン チーム・レイホール 2 laps ローラ・フォード 6 オリオール・セルビア PWR・チャンピオンシップ・レーシング 2 laps レイナード・トヨタ 7 エイドリアン・フェルナンデス フェルナンデス・レーシング 2 laps ローラ・ホンダ 8 高木 虎之介 ウォーカー・レーシング 2 laps レイナード・トヨタ 9 スコット・ディクソン PWR・チャンピオンシップ・レーシング 3 laps レイナード・トヨタ 10 中野 信治 フェルナンデス・レーシング 3 laps ローラ・ホンダ 11 マリオ・ドミンゲス ヘルデス・コンペティション 4 laps ローラ・フォード 12 クリスチャン・フィッティパルディ ニューマン・ハ−ス・レーシング 8 laps ローラ・トヨタ 13 クリスチアーノ・ダ・マッダ ニューマン・ハ−ス・レーシング 15laps ローラ・トヨタ 14 タウンゼント・ベル パトリック・レーシング 65laps レイナード・トヨタ 15 トニー・カナーン モー・ナン・レーシング 80laps レイナード・ホンダ 16 マイケル・アンドレッティ チーム・モトローラ 86laps ローラ・ホンダ 17 ケニー・ブラック チップ・ガナッシ・レーシング 100laps ローラ・トヨタ 18 マックス・パピス シグマ・オートスポーツ 107laps ローラ・フォード 19 ポール・トレーシー チーム・グリーン 117laps ローラ・ホンダ 20 ジミー・バッサー チーム・レイホール 163laps ローラ・フォード |
トータルレースタイム: 2時間00分05秒882、平均スピード: 155.447 mph
ラップリーダー
ドライバー リードラップ トニー・カナーン 72周(1-38, 84-100, 102-118) ブルーノ・ジャンケイラ 54周(101, 119-143, 167-190, 198-201) ポール・トレーシー 38周(39-76) アレックス・タグリアーニ 23周(144-166) ダリオ・フランキッティ 7周(191-197) ケニー・ブラック 4周(77-80) マイケル・アンドレッティ 3周(81-83)
イエローフラッグ
周回 原因ドライバー 事故種類 40-45 ジミー・バッサー(リタイヤ) トゥーイン(ターン1) 90-97 ごみ 139-155 タウンゼント・ベル(リタイヤ) アクシデント(ターン4) 157-161 中野 信治 ホイール外れ(ターン2)
第3戦の予選結果 1 ブルーノ・ジャンケイラ チップ・ガナッシ・レーシング 25.907 ローラ・トヨタ 2 トニー・カナーン モー・ナン・レーシング 26.051 レイナード・ホンダ 3 ポール・トレーシー チーム・グリーン 26.059 ローラ・ホンダ 4 ケニー・ブラック チップ・ガナッシ・レーシング 26.133 ローラ・トヨタ 5 ダリオ・フランキッティ チーム・グリーン 26.173 レイナード・ホンダ 6 パトリック・カーペンティア フォーサイス・レーシング 26.206 レイナード・フォード 7 マイケル・アンドレッティ チーム・モトローラ 26.292 ローラ・ホンダ 8 クリスチアーノ・ダ・マッダ ニューマン・ハ−ス・レーシング 26.300 ローラ・トヨタ 9 ジミー・バッサー チーム・レイホール 26.337 ローラ・フォード 10 タウンゼント・ベル パトリック・レーシング 26.376 レイナード・トヨタ 11 高木 虎之介 ウォーカー・レーシング 26.398 レイナード・トヨタ 12 アレックス・タグリアーニ フォーサイス・レーシング 26.412 レイナード・フォード 13 ミチェル・ジョルディン チーム・レイホール 26.430 ローラ・フォード 14 エイドリアン・フェルナンデス フェルナンデス・レーシング 26.485 ローラ・ホンダ 15 スコット・ディクソン PWR・チャンピオンシップ・レーシング 26.502 レイナード・トヨタ 16 クリスチャン・フィッティパルディ ニューマン・ハ−ス・レーシング 26.594 ローラ・トヨタ 17 マックス・パピス シグマ・オートスポーツ 26.655 ローラ・フォード 18 中野 信治 フェルナンデス・レーシング 26.791 ローラ・ホンダ 19 マリオ・ドミンゲス ヘルデス・コンペティション 26.847 ローラ・フォード 20 オリオール・セルビア PWR・チャンピオンシップ・レーシング 26.951 レイナード・トヨタ |