7月4日、IRL第7戦がカンザス州のカンザス・スピードウェイで行われた。もてぎ同様コーションの少ない安全なサーキットと言われるこのオーバルは、今年も序盤と終盤にコーションがあったのみで、極めてクリーンなレースが展開された。第2戦以来続いているホンダショーは、このレースにおいてはチーム・レイホールによるものとなった。ポールポジションからスタートしたバディ・ライス(チーム・レイホール)と3番手スタートのヴィトール・メイラ(チーム・レイホール)が、互いにトップを伺いながらトニー・カナーン(アンドレッティ・グリーン・レーシング)との三つどもえの首位争いを展開。クリーンなレースの中で繰り広げられた熾烈な争いに観客も唸りの声をあげたことだろう。160周前後の最後のピットストップ以後はライスとメイラのレイホール勢によるつばぜり合いとなり、最後にメイラをかわしたライスが優勝のチェッカーを跨ぎ、今季の2勝目を達成した。長いこと治療に専念している正ドライバーのケニー・ブラックにとっては、代役の活躍に大いに刺激を受けていることだろう。3位にはカナーンが入り、ホンダの表彰台独占となった。松浦孝亮選手(スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシング)は172周のアクシデントに巻き込まれ、クリーンなレースだったこともあり18位と今季最低順位となってしまった。高木虎之介選手(モー・ナン・レーシング)は1周も走らない内に他者と接触、ハンドリングに問題を抱えてリタイヤしている。なお、この大会を前に、往年の名ドライバー、アル・アンサーJr.(パトリック・レーシング)がインディからの引退を発表した。
IRL 2004シーズン第7戦 Argent Mortgage Indy 300 最終結果(オーバルトラック1周 1.5 miles)
着順 | 予選 | 車番 | Driver | Car Name | シャシー/エンジン | 周回数 | リタイヤ理由 | 得点 | 総合 得点 |
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1 | 1 | 15 | バディ・ライス | Team Rahal | G-フォース/ホンダ | 200 | 完走 | 53 | 225 |
2 | 3 | 17 | ヴィトール・メイラ | Team Rahal | G-フォース/ホンダ | 200 | 完走 | 40 | 149 |
3 | 2 | 11 | トニー・カナーン | Andretti Green Racing | ダラーラ/ホンダ | 200 | 完走 | 35 | 275 |
4 | 21 |
|
ダリオ・フランキッティ | Andretti Green Racing | ダラーラ/ホンダ | 200 | 完走 | 32 | 161 |
5 | 9 | 7 | ブライアン・ハータ | Andretti Green Racing | ダラーラ/ホンダ | 200 | 完走 | 30 | 165 |
6 | 10 | 5 | エイドリアン・フェルナンデス | Fernandez Racing | G-フォース/ホンダ | 200 | 完走 | 28 | 134 |
7 | 6 | 3 | エリオ・カストロネベス | Team Penske | ダラーラ/トヨタ | 200 | 完走 | 26 | 207 |
8 | 4 | 6 | サム・ホーニッシュJr. | Team Penske | ダラーラ/トヨタ | 199 | 完走 | 24 | 160 |
9 | 12 |
|
ダン・ウェルドン | Andretti Green Racing | ダラーラ/ホンダ | 199 | 完走 | 22 | 247 |
10 | 11 | 51 | アレックス・バロン | Cheever Racing | ダラーラ/シボレー | 199 | 完走 | 20 | 149 |
11 | 18 | 10 | ダレン・マニング | Chip Ganassi Racing | G-フォース/トヨタ | 198 | 完走 | 19 | 155 |
12 | 15 |
|
スコット・ディクソン | Chip Ganassi Racing | G-フォース/トヨタ | 197 | 完走 | 18 | 164 |
13 | 14 | 14 | A.J.フォイト4世 | A.J. Foyt Enterprises | ダラーラ/トヨタ | 197 | 完走 | 17 | 104 |
14 | 16 | 52 | エド・カーペンター (R) | Cheever Racing | ダラーラ/シボレー | 197 | 完走 | 16 | 94 |
15 | 5 | 4 | トーマス・シェクター | Panther Racing | ダラーラ/シボレー | 196 | 完走 | 15 | 113 |
16 | 13 | 24 | フェリペ・ジャフォーネ | Dreyer & Reinbold Racing | ダラーラ/シボレー | 191 | 完走 | 14 | 71 |
17 | 7 | 2 | タウンゼンド・ベル | Panther Racing | ダラーラ/シボレー | 189 | クラッシュ | 13 | 13 |
18 | 8 | 55 | 松浦孝亮 (R) | Super Aguri Fernandez Racing | G-フォース/ホンダ |
|
クラッシュ | 12 | 123 |
19 | 19 |
|
ジェフ・シモンズ (R) | Patrick Racing | ダラーラ/シボレー | 172 | ハンドリング | 12 | 26 |
20 | 17 | 8 | スコット・シャープ | Kelley Racing | ダラーラ/トヨタ | 0 | クラッシュ | 12 | 124 |
21 | 20 |
|
高木虎之介 | Mo Nunn Racing | ダラーラ/トヨタ | 0 | ハンドリング | 12 | 132 |
トータルレースタイム: 1時間42分56秒6727、平均スピード: 117.183 mph
ファステストラップ:トーマス・シェクター(188周目、 210.723mph、25.9677秒)
ドライバー | リードラップ |
バディ・ライス | 83周(1-6, 57-58, 107-108, 123-159, 162-191, 193-194, 196-198, 200) |
トニー・カナーン | 75周(7-56, 59-64, 67-74, 112-122) |
ヴィトール・メイラ | 37周(65-66, 75-106, 192, 195, 199) |
サム・ホーニッシュJr. | 3周(109-111) |
エリオ・カストロネベス | 2周(160-161) |
周回 | 原因ドライバー | 事故種類 |
1-5 | スコット・シャープ(リタイヤ)、高木虎之介(リタイヤ) | アクシデント(ターン4) |
175-185 | ジェフ・シモンズ(リタイヤ)、松浦孝亮(リタイヤ) | アクシデント(ターン1) |