10月17日、IRLインディカーシリーズも今季の最終戦を迎え、テキサスモータースピードウェイで今季2戦目のIRLレースが行われた。同じサーキットでレースが行われるのは今季が最後となるが、ハイバンクと激しい接近戦が見物のテキサスで、今回も激しいレースが展開された。レースはエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)が前回逃した優勝目指して、気合いの入った走りを見せ、チームメートのサム・ホーニッシュJr.(チーム・ペンスキー)と共に、襲い掛かってくるホンダ勢と激しいトップ争いを繰り返し、180周目にトップに立つと、以後は譲ることなく守り切ってカストロネベスがチェッカーを受け、トヨタにとっては実に開幕戦以来となる優勝を遂げた。カストロネベスにとっては今季の初優勝。昨季までの活躍が嘘のように今季は苦しんだカストロネベスやペンスキー勢だったが、最後のレースで、遅すぎるとは言え雪辱を遂げ、来季への巻き返しの決意を結果で表明した。2位のトニー・カナーン(アンドレッティ・グリーン・レーシング)、3位のダン・ウェルドン(アンドレッティ・グリーン・レーシング)を含め、ホンダ勢は最後のレースを取られたことで、結果とは裏腹に苦渋の思いを噛みしめたことだろう。また、このレースで、日本のファンにとっては嬉しい結果が舞い込んだ。今季を通してルーキーオブザイヤー争いをリードして来た松浦孝亮選手(スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシング)が、タイトルを争うエド・カーペンター(チーバー・レーシング)が早々にリタイヤしたことにより、ルーキータイトルを獲得した。レースは同じく早々にリタイヤしたため充実感はないかもしれないが、日本人初の名誉ある称号を手に入れたことで、今後に大きな期待が寄せられることとなった。高木虎之介選手(モー・ナン・レーシング)はこのレースでも12位に終わり、エンジン、シャーシに苦しめられた今季の戦いを象徴するような結果に終わった。
IRL 2004シーズン第16戦 Chevy 500 最終結果(オーバルトラック1周 1.5miles)
着順 | 予選 | 車番 | Driver | Car Name | シャシー/エンジン | 周回数 | リタイヤ理由 | 得点 | 総合 得点 |
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1 | 1 | 3 | エリオ・カストロネベス | Team Penske | ダラーラ/トヨタ | 200 | 完走 | 53 | 461 |
2 | 8 | 11 | トニー・カナーン | Andretti Green Racing | ダラーラ/ホンダ | 200 | 完走 | 40 | 618 |
3 | 7 |
|
ダン・ウェルドン | Andretti Green Racing | ダラーラ/ホンダ | 200 | 完走 | 35 | 533 |
4 | 3 | 17 | ヴィトール・メイラ | Team Rahal | G-フォース/ホンダ | 200 | 完走 | 32 | 376 |
5 | 10 | 5 | エイドリアン・フェルナンデス | Fernandez Racing | G-フォース/ホンダ | 200 | 完走 | 30 | 445 |
6 | 5 |
|
スコット・ディクソン | Chip Ganassi Racing | G-フォース/トヨタ | 200 | 完走 | 28 | 355 |
7 | 14 |
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マーク・テイラー (R) | Access Motorsports |
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200 | 完走 | 26 | 232 |
8 | 13 | 8 | スコット・シャープ | Kelley Racing | ダラーラ/トヨタ | 200 | 完走 | 24 | 282 |
9 | 21 | 2 | タウンゼンド・ベル | Panther Racing | ダラーラ/シボレー | 200 | 完走 | 22 | 193 |
10 | 11 | 14 | A.J.フォイト4世 | A.J. Foyt Enterprises | ダラーラ/トヨタ | 200 | 完走 | 20 | 232 |
11 | 18 | 24 | フェリペ・ジャフォーネ | Dreyer & Reinbold Racing | ダラーラ/シボレー | 199 | 完走 | 19 | 214 |
12 | 16 |
|
高木虎之介 | Mo Nunn Racing | ダラーラ/トヨタ | 198 | 完走 | 18 | 263 |
13 | 15 |
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トーマス・エンゲ (R) | Patrick Racing |
|
198 | 完走 | 17 | 31 |
14 | 9 | 51 | アレックス・バロン | Cheever Racing | ダラーラ/シボレー | 185 | クラッシュ | 16 | 310 |
15 | 19 |
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ダリオ・フランキッティ | Andretti Green Racing | ダラーラ/ホンダ | 184 | クラッシュ | 15 | 409 |
16 | 6 | 7 | ブライアン・ハータ | Andretti Green Racing | ダラーラ/ホンダ | 173 | ハンドリング | 14 | 362 |
17 | 2 | 6 | サム・ホーニッシュJr. | Team Penske | ダラーラ/トヨタ | 163 | 電気系 | 13 | 387 |
18 | 20 | 4 | トーマス・シェクター | Panther Racing | ダラーラ/シボレー | 105 | メカニカル | 12 | 230 |
19 | 12 | 55 | 松浦孝亮 (R) | Super Aguri Fernandez Racing | G-フォース/ホンダ | 59 |
|
12 | 280 |
20 | 4 | 15 | バディ・ライス | Team Rahal | G-フォース/ホンダ | 42 |
|
12 | 485 |
21 | 17 | 52 | エド・カーペンター (R) | Cheever Racing | ダラーラ/シボレー | 3 | クラッシュ | 12 | 245 |
ドライバー | リードラップ |
エリオ・カストロネベス | 104周(1-56, 66-91, 93, 180-200) |
サム・ホーニッシュJr. | 53周(57-59, 111-160) |
エイドリアン・フェルナンデス | 18周(92, 94-110) |
ダン・ウェルドン | 14周(65, 167-179) |
トニー・カナーン | 5周(162-166) |
スコット・シャープ | 3周(60-62) |
ダリオ・フランキッティ | 2周(63-64) |
ヴィトール・メイラ | 1周(161) |
周回 | 原因ドライバー | 事故種類 |
4-11 | エド・カーペンター(リタイヤ) | アクシデント(バックストレート) |
106-114 | トーマス・シェクター(リタイヤ) | スプレー |
165-169 | サム・ホーニッシュJr.(リタイヤ) | エンジンストール(ピット出口) |
185-197 | アレックス・バロン、ダリオ・フランキッティ(共にリタイヤ) | アクシデント(ターン4) |