オーストラリアのサーファーズパラダイスでのストリートコースで行われたCARTシリーズ第18戦は、昨年のレースを思い起こさせるような雨中の大波乱レースとなった。このレースで7ポイント以上とらないと王座を持って行かれるブルーノ・ジャンケイラ(ニューマン・ハース・レーシング)がポールポジションでチームメイトのセバスチャン・ボーデ(ニューマン・ハース・レーシング)からリードを奪いとり、ポイントリーダーのポール・トレーシー(フォーサイス・レーシング)がそのボーデと接触して戦列を去る展開になったまではよかったが、ジャンケイラを猛雨が襲い、37周目に終戦を示す無念のリタイヤとなり、トレイシーの年間優勝が決定した。レースはやはり雨に祟られた昨年同様途中の47周で切り上げられ、新人で伏兵のライアン・ハンターレイ(アメリカンスピリット・チーム・ヨハンソン)が初優勝を飾る大波乱のレースとなった。2位はダレン・マニング(ウォーカー・レーシング)、3位にはジミー・バッサー(アメリカンスピリット・チーム・ヨハンソン)が入った。ハンターレイの優勝は、昨年のマリオ・ドミンゲス(ヘルデス・コンペティション)の初優勝を思い起こさせる驚きで迎えられた。そのドミンゲスは7位完走であった。
第19戦が中止になったため、このレースを最後に今年のCARTシリーズは終了となり、本レースの結果により年間ポイントランキングも決定した。混乱で始まり意外性で終わった今季のCARTであるが、終わってみれば実力者が上位に顔を揃えた。また新人もボーデやマニング、ハンターレイといったドライバーたちの成長もあり、実り多きシリーズだったと言えよう。来季についても混乱はあったが着々と計画が進んでおり、韓国でのレースなども予定されている。来季のCARTも楽しみにしてほしい。
主な結果は次の通り。
第18戦の結果 1 ライアン・ハンターレイ アメリカンスピリット・チーム・ヨハンソン |