11月4日、今季もCART最終戦は第20戦としてカリフォルニア州フォンタナの2マイルオーバル(スーパースピードウェイ)で行われた。前戦でポイントリーダーのジル・ド・フェラン(チーム・ペンスキー)がシリーズチャンピオンを決定したため各ドライバー、チームとも来季を見据えた戦いとなった。その中で、アレックス・タグリアーニ(フォーサイス・レーシング)がポールポジションを獲得、24番手のエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)まで1秒差にひしめく接近した争いが展開された予選からは、本戦の大混戦を予感させた。その本戦を制したのはクリスチアーノ・ダ・マッダ(ニューマン/ハース・レーシング)で、前戦サーファーズパラダイスに続き2連勝。シーズン半ばのつまづきがなければシリーズチャンピオン争いも期待されただけにかえってもったいなさを感じるが、来季に向けて良い展望が開けたと言えよう。2位にはマックス・パピス(チーム・レイホール)が、こちらも終盤戦になって強さを発揮、チームメイトのケニー・ブラックが下降線をたどったのとは対称的に尻上がりにポイントを積み上げ、最後はシリーズ6位まで登り詰めた。3位はアレックス・タグリアーニ。日本勢は高木虎之介選手が15位、中野信治選手が21位に終わり、不満の残るレースとなった。このレースに限らず、日本勢は今年も満足行かないレースに終始してしまった。それでも高木選手の走りは目を見張るものがあり、翌年への期待を新たにさせた。今年は混乱に終始したCARTだが、終わってみれば実力者がきちんと結果を残し、数多くの面白いレースを我々に見せてくれた。来季もこの白熱した争いが見られることを期待したい。
主な結果は次の通り。
第20戦の結果
1 クリスチアーノ・ダ・マッダ ニューマン/ハース・レーシング
2 マックス・パピス チーム・レイホール
3 アレックス・タグリアーニ フォーサイス・レーシング
4 ブルーノ・ジャンケイラ チップ・ガナッシ・レーシング
5 トニー・カナーン モー・ナン・レーシング
6 ジル・ド・フェラン チーム・ペンスキー
7 マイケル・アンドレッティ チーム・モトローラ
8 ケイシー・メアーズ モー・ナン・レーシング
9 アレックス・バロン ブレア・レーシング
10 パトリック・カーペンティア フォーサイス・レーシング
11 オリオール・セルビア シグマ・オートスポーツ
12 ジミー・バッサー パトリック・レーシング