1999シーズンスケジュールと結果

昨年の最終戦は特別な出来事があり、それを忘れることのない様にここに私が書いた最終戦の記事を残します。
 
   今季最終戦となるCART第20戦は10月31日カリフォルニア州フォンタナの2マイルオーバルコースで行われ、
   チーム・グリーンのダリオ・フランキッティとチップ・ガナッシのファン・モントーヤの一騎討ちとなっていた
   ドライバーズチャンピオン争いは、フランキッティが10位、モントーヤが4位でゴールしたことにより2人が
   同ポイントで並ぶという珍しい結果となり、勝利数で上回ったモントーヤがシリーズチャンピオンに輝いた。

   レースは序盤から荒れた展開となり、服部尚貴やトヨタエンジンに初ポールをもたらしたスコット・プルーエット
   が序盤でリタイヤする中、チームレイホールのマックス・パピスがレースの大半をリードする。しかし最後の
   ピットストップでエイドリアン・フェルナンデス(パトリックレーシング)に先を行かれそのままチェッカー。
   フェルナンデスが今季2勝目を挙げた。パピスはまたも2マイルオーバルで勝利を逃し2位。3位にはクリスチャン・
   フィッティパルディ(ニューマン・ハースレーシング)が入った。だが、誰一人として喜びを表そうとするものは
   いない。逆に優勝者の目からは悲しみの涙が・・・

   序盤のクラッシュで一人の勇敢なドライバーがその生涯を終えた。グレッグ・ムーア、24歳。ジャック・ビルヌーブ
   がF1に去った翌年の1996年からCARTに参戦し、初年度から随所にきれのある走りを見せ、1997年ミルウォーキー
   での初勝利(連勝)から通算5勝を挙げた。その美貌から人気も非常に高く、CARTの中では花形ドライバーであった。
   今回のレースは事故で指を亀裂骨折していたのを無理をおしての出場だったが、結局それが災いしたのか、レース序盤
   突然車が回りだし、激しく回転をくり返しコース内側の壁に激突、病院に運ばれたが間もなく帰らぬ人となった。
   今回の事故で失ったものは余りにも大きすぎる。故人の冥福をお祈りすると共に、主催者側にはさらなる安全対策が
   臨まれる。

開催日 サーキット名 優勝者 ハータの成績 バッサーの成績 服部尚貴の成績
3/21 ホームステッド(オーバル) グレッグ・ムーア 12 4 25
4/10 もてぎ(日本)(オーバル) エイドリアン・フェルナンデス 23 12
4/18 ロングビーチ ファン・モントーヤ 3 10
5/2 ナザレス(オーバル) ファン・モントーヤ(2) 22 11
5/15 リオ・デ・ジャネイロ(ブラジル)
(オーバル)
ファン・モントーヤ(3) 13 27
5/29 マディソン(オーバル) マイケル・アンドレッティ 23 10
6/6 ミルウォーキー(オーバル) ポール・トレイシー 25 4
6/20 ポートランド ジル・ド・フェラン 6 12
6/27 クリーブランド(飛行場) ファン・モントーヤ(4) 6 23
7/11 エルクハートレイク クリスチャン・フィッティパルディ 15 23
7/18 トロント(カナダ) ダリオ・フランキッティ 15 8
7/25 US500(ミシガン)(オーバル) トニー・カナーン 20 9
8/8 デトロイト ダリオ・フランキッティ(2) 9 5 16
8/15 ミド・オハイオ ファン・モントーヤ(5) 21 4 19
8/22 シカゴ(初開催)(オーバル) ファン・モントーヤ(6) 8 3
9/5 バンクーバー(カナダ) ファン・モントーヤ(7) 24 3 27
9/12 ラグナセカ ブライアン・ハータ 優勝 18 14
9/26 ヒューストン ポール・トレイシー(2) 5 20 22
10/17 サーファーズ・パラダイス(オーストラリア) ダリオ・フランキッティ(3) 4 18 20
10/31 フォンタナ(オーバル) エイドリアン・フェルナンデス(2) 14 5 19

ドライバーズ ポイント Top10(確定)

ドライバー ポイント
ファン・モントーヤ 212 (7win)
ダリオ・フランキッティ 212 (3win)
ポール・トレイシー 161
マイケル・アンドレッティ 151
マックス・パピス 150
エイドリアン・フェルナンデス 140
クリスチャン・フィッティパルディ 121
ジル・ド・フェラン 108
ジミー・バッサー 104
グレッグ・ムーア 97

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